【最先端】ソニーが創造した「新バーチャルライブ」の実像
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取材執筆担当しました。
ボリュメトリックキャプチャの技術がまだ出発点であること、そしてコロナ禍によって「“モノ消費”や“コト消費”から“トキ消費”に一気にシフトしつつある」というのが記事のポイントなのですが、その上で重要なのは最後にある「これから先はより一層クリエイティブが問われる時代になってくる」ということだと思っています。
オンラインライブにしても、まだ体験と市場が生まれたばかりの黎明期。なので今後は「それぞれの場所で、同じ時間を過ごしている」という感覚をどう想像力を刺激して作っていくかがポイントになるように思っています。VR業界に浸かる人間としても非常に示唆に富んだ記事でした。以下かいつまんで感想を。
ボリュメトリックは記事の中でも出てくる通り、現状は2次元の撮影手法の一つに過ぎないと思います。この技術が最終的に目指している「3次元空間に完全に本人を入れ」、さらに「エンタメの場として本人だけでなく環境も含めて提供」できて初めてリアル(オフライン)ライブを超える価値の高いものになるのだろうと思います。
エンタメの場=メタバース作りに関してはFacebookを中心に本気でGAFAが取りに来てるので競争は苛烈を通り越して激烈なものになると予想されます笑。GAFAと真っ向から勝負するか、ライブなどジャンルを絞って勝負をしかけるか、ソニーの采配が見ものです。
今VRのバーチャルライブだとVARKなどのスタートアップが伸びてきてますが、こちらはVTuberとコラボして「現実にはできない」体験を作ることでキャズムを超える取り組みをしています。一方でソニーのボリュメトリックはリアルのアーティストとコラボして「現実を超える」体験を作るのを目指していると思います。これは使ってるIPからも分かる通りサブカルチャーを深く掘るのがいいのか、メインカルチャーで薄くてもマスに仕掛けるのがいいのかの勝負です。どちらも共存できるものだと思いますが、最終的にどちらが大きくなるかは楽しみです。
コロナで「トキ消費」へのシフトが早まっているのは自分も同意で、オンラインライブの価値を高められないと、オフラインライブとオンライン録画放送にそれぞれ勝てない中途半端なものになりそうです。
オンラインライブの価値を出すには、VARKが仕掛けている「現実にはできない」体験を作ることが肝だと自分は思います。
宇多田ヒカルさんが目の前50cmの距離で歌ってくれたりしたら感動しませんか?笑
たぶんそういうことだと思います。「これまで2次元の映像表現は何十年もかかって発展してきた。ここから先、また何十年もかけて3次元の表現が進化していく」という、ソニー・林亮輔さんの言葉には納得です。テクノロジーが新たな表現を生む、というサイクルを我々は目撃し続けてきました。今後、どのような3次元の表現が生まれてくるのか、長期的な進展が楽しみです。