ホークス、8回2失点の石川を援護できず 工藤監督は打線に注文「打つ方が頑張らないと」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

この日はベンチに15日に急逝した川村氏のユニフォーム「天国で喜んでくれると思います」

■楽天 3-2 ソフトバンク(20日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは20日、本拠地での楽天戦を2-3で惜敗。9月4日~6日のロッテ戦以来のカード負け越しを喫した。先発の石川柊太投手は、8回を投げてソロ本塁打2本による2失点に抑えたが、味方の得点は甲斐のソロ弾のみ。前回登板の西武戦に続いて打線の援護に恵まれず、3敗目を喫した。

 2点を追う9回裏、この日1軍に上がったばかりの釜元のタイムリーで1点差としてなおも満塁。しかし、周東、栗原が倒れ、前日に続いて3位の楽天に敗れた。

 先発の石川は8回を2失点に抑えながら2試合連続の黒星。工藤公康監督は「本塁打を除けば、いいピッチングだったと思います。四球も(終盤まで)なかったですし。あとは『勝つ』という結果が何よりの栄養剤になります。しっかりと先を見据えて、いい調整をしてほしいと思います」と、援護に恵まれない右腕をかばった。

 打線は6回に絶好の勝ち越しのチャンスを作ったが、クリーンアップが凡退。指揮官は「ああいうところで踏ん張るというのは経験があるかないかも大きいですし、打者が振るか振らないかというところでうまいこと投げてきましたね。見ている限りコントロールがいいかなという風に見えました」と、相手先発の岸投手を持ち上げるしかなかった。

 この日で80試合目。シーズンのちょうど3分の2を消化したことになる。残り40試合について「結果を出すことは大事ですけど、現状だけを考えれば打つ方がもうちょっと頑張らないといけない。投手は頑張っているし、3点以上取られた試合も少ない。もうちょっと打線が援護してあげれば、投手も勇気を持って投げることができるんでね」と、打線の奮起を求めた。

 また、この日はベンチに15日に急逝した川村隆史氏のユニフォームが飾られた。「川村君が今までやってくれたことをみんな忘れないでほしいという思いと、自分たちのプレーを見ていてほしいという思いがあって。みんなが勇気を持って打つことも守ることもしっかりやってもらうことで、川村君も天国で喜んでくれると思います」と工藤監督。

 この2試合は思いが空回りしたが、続けて地元で戦える次カードこそ、結果を出して川村氏を喜ばせたい。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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