[北京 18日 ロイター] - 中国医薬集団(シノファーム)傘下の中国生物技術(CNBG)の会長は18日、約35万人が同社の開発する新型コロナウイルスワクチン候補を接種したと明らかにした。政府が推進する緊急接種プログラムの一環という。

中国は、後期臨床試験中のコロナワクチンを感染リスクが高い人に接種するプログラムを展開。今後は将来の感染再拡大に備え、接種プログラムを拡大する計画が検討されており、専門家の間からは安全性を巡る懸念が高まっている。

緊急接種プログラムでは、CNBGが開発するワクチン候補2種類を含む計3種類が使用されている。

CNBGの会長によると、ワクチン候補接種によって逆に感染を悪化させる「抗体依存性感染増強(ADE)」と呼ばれる現象は現時点で確認されていない。

同社のワクチン2工場では、年間計3億回分のワクチンの生産が可能になる見通しで、いずれは年間生産能力を6億─8億回分まで拡充させる計画という。