東大が中国勢より下位に…上海の研究者が見た、大学ランキング・日本「一人負け」の原因
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大学院生も地獄だが、教育も大変。給与水準の内外差はどんどん広がっている。
文科省が悪いというのは簡単だが、やばい所が多過ぎて、どうすれば改善できるのかすらわからないレベルになっている。
OISTの成果をみているとお金の問題かなと思う気もするけれど、それだけじゃこの差は説明できないよなー。この記事のレベルほど根拠と提案を挙げてもらえれば読み応えがある。
『「基礎研究分野において何が当たりかどうか事前に予測することが極めて困難」
基礎研究分野の場合、重要なのは「選択と集中」ではなく、むしろ研究分野、研究人口、その両方における「裾野の広さ」』
上記は研究者の方からは良く聞く言葉。
学問・研究の世界に経済界の原理を取り入れてよいのか否かは慎重に検討していただきたいです。日本の学術研究の水準がここ20年あまり下がり続けていることはよく知られている。それは日本経済が派遣、非正規社員を増やしていった過程と並行している。日本の研究がほとんど1人負けになっている理由はいわゆる「選択と集中」であることはほとんど明らかなである。もう一つは大学への運営費交付金を毎年減らしていっているために、大学や研究所は常勤研究者を毎年切っていかざるを得ないことであろう。この状態で正常な研究活動を行っていくのは至難の業と言わざるを得ない。この記事で紹介されている中国の大学は研究予算が潤沢にあるわけではなく、政府は常勤の職を守り、大学院生の生活を守るという基本的な施策を行っているだけである。
すでに有馬朗人元文部大臣は大学の法人化は失敗であったと認めている(https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00158/051900003/)。
法人化以後、日本の研究者は評価のための書類作成に疲弊し、研究者の減少による、さまざまな負担に打ちのめされている。日本の研究水準を維持し、発展させていくためには、過度の「選択と収集」をやめ、常勤研究者を減らさず、大学院生の生活を保障するだけでよいと思われる。