(ブルームバーグ): スペインの銀行、カイシャバンクは国内同業のバンキアを買収することで合意した。スペイン最大の銀行が誕生し、同国金融セクターの合併・買収(M&A)としては20年ぶりの大型案件となる。

カイシャバンクの発表資料によれば、バンキアの株主は保有する1株につきカイシャバンク株0.6845株を受け取る。1株当たりの買収額は3日の株価に基づくと20%上乗せの水準で、バンキアの企業価値を約38億ユーロ(約4700億円)と評価するものとなっている。

欧州では待望の銀行業界再編が動き出す兆候が強まっている。イタリアの銀行、インテーザ・サンパオロはウニオネ・ディ・バンケ・イタリアーネ(UBIバンカ)の買収を目指しており、スペインのサバデル銀行は売却や合併のほか、自行よりも小規模な競合行の取得などの戦略的選択肢を検討している。

スペインのサバデルが再編の選択肢検討、ゴールドマンが助言-関係者

大半がリテール中心のスペインの銀行は、低金利が続く中で新型コロナウイルスにより利益率が圧迫されており、事業合理化の道を探っている。同国経済は、観光業が深刻な影響を受けるなど、新型コロナで最も大きな打撃を受けた経済の1つ。

原題:Caixabank, Bankia Agree to Create Biggest Spanish Lender (2)(抜粋)

(1、2段落目に発表内容を追加して更新します)

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