米モデルナ、ワクチン有効性は11月に判明 想定より時間
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第2相試験までの臨床試験では、決められたタイミングで診察や血液検査を行い、抗体の量を測定することで有効性を評価しています。
しかし、第3相試験では、実際にワクチンを接種した被験者が感染するかどうかを観察しています。その感染率をワクチン接種者と偽のワクチン(プラセボ)接種者で比較をして有効性を評価するのです。
感染流行が収まった地域では、当然ですが被験者にも感染が起こりにくいので、感染率の差を見て結果を評価するのが困難になります。このように、どのワクチンについても同じことが言えますが、試験が行われている地域の感染流行の度合い、変化によって、結果の得やすさや得られるタイミングが変わってくる可能性が生じます。ビオンテックが最先行見通しか
モデルナは7月下旬に、臨床試験(治験)の最終段階を開始。ワクチンの有効性を証明するには、ワクチンを投与した人に比べて、プラセボ(偽薬)を投与した人の感染率が高いことを確認する必要がある。治験の進捗は感染率に依存することから、ステファンCEOは「今後数週間で感染率が低下すれば、(有効性の判明は)12月になる可能性もある」と述べた。
モデルナの新型コロナ向けワクチン候補「mRNA-1273」は、米政府の新型コロナワクチン支援プログラム「ワープ・スピード作戦」の対象で、開発が進んでいる候補のひとつ。8月には米政府と同ワクチン1億回分を15億2500万ドル(約1600億円)で供給することで合意した。
もっとも、トランプ氏は「10月半ば以降に(接種を)開始できる」と主張している。11月3日の大統領選を前にワクチンを早期配布したい思惑だが、治験の進捗状況から想定よりも時間がかかる可能性がある。米製薬大手ファイザーが独製薬ベンチャーのビオンテックと共同開発中の新型コロナワクチンは、10月末までに有効性が判明する見通しだ。