[マドリード 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の複数の当局者は16日、必要に応じてなお追加緩和の余地があるとの認識を示した。

理事会メンバーのデコス・スペイン中銀総裁は、ユーロ圏経済を支援するためECBが追加措置を講じる必要が生じ得るとし、「新たな刺激策が求められる可能性は排除できない」と述べた。

シュナーベル専務理事はAFPに対し、インフレ率の引き上げが鍵となり、ユーロ圏の物価がECBの目標に向かって進まない場合、行動の引き金になる可能性があると指摘した。

その上で「われわれは為替レートの動向を含め、入手可能な情報を注意深く監視し続けており、新型コロナウイルス禍に伴い、インフレギャップを埋めるために導入した緊急措置の目的に沿わない場合、行動に移す用意がある」と語った。

同時に、コロナ禍からの回復には時間がかかるため、物価の速やかな伸びは期待できないとも強調。「われわれの対応は実際にコアインフレを支えているものの、他の要因によって効果が一部そがれている」とした。