[ベルリン/フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるワイトマン独連銀総裁が16日、議員に対し、批判が出ているECBの債券買い入れを擁護したことが議会関係筋の話で分かった。

ワイトマン総裁はテレビ会議方式で行われた議員との非公開会議に出席し、約2時間にわたり議員の質問に答えた。同会議に出席していた関係筋3人によると、ワイトマン総裁は、ECBの量的緩和策に基づく公的部門証券買い入れ(PSPP)は財政ファイナンスに当たると裁判所が判断したとする一部議員の考えに反対する姿勢を表明。

ECBが新たに導入したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)については、これまでのところ、財政ファイナンスを禁じるECBの規則に対する「明らかな違反」は見られないと述べた。

ただ、債券買い入れの効果と副作用について常に検証する必要があるとの認識を示し、より一般的には金融政策が政治化されるリスクがあるため、ECBの独立性を保証するためには責務の解釈を狭めるべきとの考えを繰り返した。

ワイトマン総裁の発言について、独連銀はコメントを控えた。

*内容を追加しました。