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JR東日本とJR西日本は16日、2021年3月期の連結業績予想で最終利益が赤字になる見通しになったと発表した。JR東の赤字額は4180億円(前期は1984億円の黒字)となる見通しで、赤字は1987年の国鉄民営化以降で初となる。JR西は2400億円の赤字(前期は893億円の黒字)となる見通しで、民営化以降では最大となる。
新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛や在宅勤務が広がり、乗客が大幅に減ったことが響いた。JR東は、21年3月期の売上高を前期比34・5%減の1兆9300億円と見込んだ。
JR東は悪化する経営環境に対応するため、21年4月入社の中途採用を当初計画の1400人程度から100人程度減らす。21年3月期の連結設備投資は前期実績から296億円削減する。22年3月期以降も鉄道の利用水準は元に戻らないとみて、来春から首都圏の最終電車の時刻を30分程度繰り上げてコスト削減を図る。定期券の時間帯別料金の導入も検討している。
JR西の最終赤字は、旧国鉄の長期債務を負担した1999年3月期以来2度目。JR西も来春から、主要在来線の最終電車の時刻を繰り上げる。混雑時の値上げも検討している。