2020/9/17

【解説】EC、サブスク、都心型。家具業界はこう変わる

東 春樹
NewsPicks, Inc. 記者
どうしても日本を攻略できない──。
世界最大の家具メーカーであるイケアが、日本市場での成長に苦しんでいる。2017年からは営業赤字で、今年6月に原宿店をオープンするまで、新規出店は3年止まっていた。
【図解】なぜイケアはオシャレなのに「安い」のか?
その最大の理由は、日本で圧倒的なポジションを築いているニトリホールディングスの存在にある。
1967年に創業したニトリは右肩上がりの成長を続け、現在、国内の家具メーカーとして2位のイケアに売り上げで約8倍の差をつけている。
(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
あらゆる家具メーカーの業績が落ち込み、ニトリ一強とも言える状態だ。
今、日本の家具業界はどうなっているのか。オンラインショップやサブスクリプションサービスなど新しい潮流も含めて、業界を取り巻く現状を解説する。

 マーケット縮小でも「笑うニトリ」

まず、家具マーケット全体から整理しよう。国内の市場規模は、ここ約20年ずっと縮小を続けている。