2020/9/11

【核心】沖縄は「日本の社会問題」が凝縮する地域だ

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まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。
今回登場するのは初の著書『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』が発売直後から話題になり版を重ねている、沖縄大学人文学部准教授の樋口耕太郎氏だ。
2012年以降、新型コロナウイルスの感染が拡大するまでは、圧倒的な好景気が続き、経済は「バブル超え」の絶好調。観光客は年間1000万人を超えて、ハワイをも抜いた沖縄。
「きれいな海に、優しい人々、いやしの島」というイメージが抱かれがちな沖縄だが、貧困率や自殺率、重犯罪、DV、幼児虐待、いじめ、不登校、依存症、飲酒、教員の鬱問題は、全国でも他の地域を圧倒している
「好景気」の中で貧困が生じ、人が苦しむのはなぜだろうか。
この問いに、真っ向から向き合ったのが樋口氏だ。実は、樋口氏は不動産トレーディング会社レーサムリサーチで金融事業を統括し、愛を経営理念とする独特の手法で沖縄サンマリーナホテルの事業再生を果たした人物である。
沖縄社会は、現状維持が鉄則で、同調圧力が強く、出る杭の存在を許さない──と樋口氏は言う。
それは、人が個性を発揮しづらく、お互いが切磋琢磨できず、成長しようとする若者から挑戦と失敗の機会を奪う弊害を生じさせている、と。
これは沖縄の問題ではない。日本の、あなたの問題だ」と注目を集めている同書。一見、非合理的である「経済性を完全に捨てて、愛を優先する」という行為こそが究極の経済合理性をもたらすと説く樋口氏。
「愛の経営」とはなんなのか。証券会社や不動産トレーディング会社で経済合理性と事業戦略性を徹底的に追求してきた樋口氏がたどり着いた答えとは。今日から3回に分けて紹介していこう。