全国初、校長と教頭の昇任試験廃止 年齢引き下げ「30代教頭」も 神戸市教委
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これは素晴らしい取り組みですね。そもそも筆記試験で学校管理職を選定していくのって相当やばいですよね。組織をけん引する事をどうやって筆記で図るのだろうか。管理職の育成ってOJTがメインですよね。普通の会社であれば職責が上がるたびに、部下の人数も増え、責任が増し、その中でリーダーとして成長していく。
ただ、学校現場は、教員がたくさんいて、ごく一部の管理職がいる鍋蓋組織なのでなかなかリーダー育成のOJTが難しい。
【管理職の多忙化や重責があるとみられ、「手を挙げる人がいない」と市教委。中堅層が少ないことと合わせ「管理職の育成が危機的な状況」という。】
本当にそうだと思う。アメリカの場合とかだと、学校管理職や教育長等を目指していく場合は教育大学院などで学ぶケースがとても多い。
現場⇒大学院⇒現場というように、学びと現場を行ったり来たりするのだ。日本で「管理職の育成が急務」といっても研修でカバーする程度。もう少しドラスティックな変化を期待したい。発端は「管理職のなり手がいない」という問題への対処ですが、この変化が学校教育が変わるチャンスへと昇華されていくと良いですね。
松田さんもおっしゃる通り、筆記試験中心に管理職登用を決めることはそもそも評価上の問題もあり、負担も大きく、制度疲労が起きていました。そこに改革のメスが入ることは良いことです。
しかし、試験がなくなれば問題解決するという簡単な話ではありません。学校単位ではなく教委単位で、育成ステップづくりやリーダーの人事的な抜擢、フィードバックが機能する目標管理制度など、戦略的な人材育成を再考・運用していかないと問題は変わらないと思います。
あと神戸市については、東須磨小学校のいじめ問題で注目された「神戸方式」という独自の人事異動ルールが全面廃止になることは大きいです。教委による戦略的かつ公正な人材配置を阻害するルールでしたから。
神戸市教委は組体操問題での首長部局との対立など、かなり堅いイメージがあったので、今回の改革を断行したリーダー(誰なんだろう)の手腕には拍手をお送りしたいです。この倍率は危機的な状況ですね。そこまで追い詰められないとかえられない日本社会の構造はどうなのかと思わされる記事ですね(全てがゴテゴテに回りやすいという意味で)。
とはいえ今回の画期的な取り組みが、広がる中で、管理職のあり方や、仕事内容の見直しも行われることを祈ります。