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温暖化対策と経済「手遅れ」日本 コロナ後の成長、主導権狙う世界

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地球温暖化対策について議論するオンライン国際会議で議長を務める小泉進次郎環境相(中央)=東京都港区で2020年9月3日午後8時1分、信田真由美撮影
地球温暖化対策について議論するオンライン国際会議で議長を務める小泉進次郎環境相(中央)=東京都港区で2020年9月3日午後8時1分、信田真由美撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大は世界各地で経済活動の停滞を招き、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量は一時的に減少する見通しだ。しかし「コロナ後」の景気回復で排出量は元に戻るとみられ、世界がこれまでの削減に向けた機運を維持し協調していけるかが焦点になっている。【鈴木理之、信田真由美、阿部周一】

自民党総裁選では争点にならず

 「環境先進国・日本の復権に向けた大きな一歩を踏み出せた」。小泉進次郎環境相は4日の閣議後記者会見で、3日夜に開かれた地球温暖化対策を議論するオンライン形式の国際会議を振り返り、自画自賛した。

 温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が今年1月に本格始動したが、11月に英国で予定していた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は、感染拡大の影響で来年11月に延期となった。COP26開催まで温暖化対策の機運を維持しようと、小泉氏が今回のオンライン会議を提案。米中欧など96カ国の閣僚らが参加し、流行終息後を見据えた対策を情報交換した。日本にとって、気候変動分野の閣僚級会合では京都議定書が採択された1997年のCOP3以来の議長国。小泉氏は「日本は今後も気候変動外交を牽引(けんいん)しながら世界の脱炭素化に貢献したい」と強調する。

 しかし、2012年12月の第2次安倍政権の発足以降、日本は温暖化対策の国際交渉で影が薄く、むしろ石炭火力発電所の新設や輸出を堅持していることに批判を浴びる場面が目立った。

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