【9月5日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は4日、かつて敵対関係にあったセルビアとコソボが経済関係を正常化する歴史的協定に合意したと発表した。

 ホワイトハウス(White House)の大統領執務室(Oval Office)でコソボのアブドゥラ・ホティ(Avdullah Hoti)首相とセルビアのアレクサンダル・ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領と共に会見を開いたトランプ氏は、「セルビアとコソボはそれぞれ経済正常化を約束した」と述べた。

 コソボとセルビアはさらに、イスラエルとの関係改善にも合意しており、トランプ氏にとって新たな外交上の功績となった。コソボはイスラエルを国家として承認し、セルビアは大使館をテルアビブからエルサレムに移転する。

 トランプ氏は「真に歴史的な日だ」と表明。「雇用創出と経済成長に焦点を当てることで、両国は幅広い問題にわたる経済協力について、実に画期的な合意に至ることができた」と述べた。

 ブチッチ氏は、トランプ氏が「素晴らしい働き」によりバルカン(Balkan)地域に貢献したと称賛。ホティ氏も、今回の合意は大きな進展だとした。

 コソボとセルビアは約20年前の紛争でおよそ1万3000人の死者を出した。コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言したが、両国は現在も互いを国家承認していない。今回の協定の詳細は明らかにされなかったが、正常化は部分的なものにとどまり、道路・鉄道・空路での出入国や交易に対する制限の緩和に限定される見通し。(c)AFP