米エクソン、世界的な人員削減を検討 豪では希望退職者募集
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エクソンは一昨日、NYダウ銘柄から除外されたことが発表されたばかりです。
英語ニュースによると、エクソンはオーストラリア南東部のバス海峡の石油とガスの合弁事業の株式の50%を売却することを目指すほか、オーストラリア最古の製油所であるメルボルンにあるアルトナ工場を売却または閉鎖する可能性も推測されています。https://jp.reuters.com/article/exxon-mobil-cuts/exxon-mobil-considering-global-job-cuts-spokesman-idINKBN25T0BT
今回の件は新型コロナウイルス感染症拡大による原油需要崩壊、価格暴落が原因とされていますが、気候危機へ対応したエネルギー転換や大手銀行の脱化石燃料表明など、業界を取り巻く状況は厳しくなるばかりです。
アメリカ経済をけん引してきた同社の規模縮小により、米経済はもちろん、世界経済にも影響が波及していくでしょう。かつてエクソン・モービル系の東燃に所属していた身としては、いつかこういう日が来ることは当時から分かっていたものの、時価総額全米一位の座に長くあったエクソン・モービルがダウ平均から外され、世界中で人員削減を進めると聞くとやはり寂しいですね。
当時、上司や先輩が「斜陽産業にとどまるのでなくもっと広い世界を見ろ」と背中を押してくださったので、退職して留学し、石油業界を離れたわけですが、今も思いがあり、時代の流れとは言え切なくなります。エクソンにとって2四半期連続の赤字は、36年ぶりのことであり、非常に深刻な状況と捉えられています。
オーストラリアでの人員削減人数は決められておらず、希望者全員の退職を認めるという大規模なものです。
米国ではオーストラリアに先立ち1ヶ月前からリストラが進められています。他国でのリストラについては現時点では明らかにされていませんが、この流れは他国にも波及していくと考えられます。