[ソウル 1日 ロイター] - IHSマークイットが発表した8月の韓国製造業購買担当者景気指数(PMI)は48.5と前月の46.9から上昇し、2月以来の高水準を記録した。新型コロナウイルス感染対策の封鎖措置緩和に伴い世界の需要が緩やかに改善した。ただ、国内のコロナ感染再拡大がリスク要因だ。

景況改善・悪化の分岐点となる50は8カ月連続で下回った。

IHSマークイットのディレクター、ティム・ムーア氏は「8月のデータは、韓国の製造業が転換点を迎えたことを改めて示唆した。景況の悪化は小幅にとどまった」と述べた。

生産、新規受注、輸出受注などの主要なサブ指数の悪化幅が小さくなり、雇用の削減幅も縮小した。

新規輸出受注のサブ指数は7カ月ぶりの高水準を記録。

ムーア氏は「新型コロナ流行による低調な世界経済の状況が8月も消費支出を抑えたが、米国と欧州の顧客の職場復帰による需要押し上げの報告が複数あった」とした。

1年後の事業見通しを示す指数は6カ月ぶりに50を上回った。

ただ、8月中下旬の国内のコロナ感染者の急増は完全には反映されていない。

韓国政府は28日、新型コロナ対策で人との一定の距離を保つソーシャルディスタンシングの「第2段階」の規制を少なくとも1週間延長すると発表。学校や事業所の閉鎖を伴う第3段階への引き上げも検討している。[ID:nL4N2FU0QH]