「安倍1強」政治、突然の終幕 歴代最長7年8カ月を振り返る
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先ほどまで会見をみていました。「なぜ今回はプロンプターを使わなかったのか」と聞かれ、司会が遮ったところ、それを制して笑みを浮かべながら「大丈夫。お答えします。直前まで推敲していて、時間がなかったからです」と話していたのが印象的でした。
安倍1強というのは、ある意味で安定的だったように思います。安倍首相は司会が記者を遮るようなことがあっても、いちいち止めなかった。つまりリーダーのまわりに強い側用人がいて、リーダーはそれを止めないので、どんどんエスカレートする。そんな強固な構造があったようにおもいます。
しかし、それをする必要がなくなった。だから、やわらかい顔を会見で出せるようになった。そんな印象をもちました。選挙に強い政権だった。保守層、経済期待の層を固めて政権と与党の強い支持基盤を作り、総選挙になれば、消費増税使途変更のように野党側の政策でも取り入れられるものは公約に取り入れて争点を潰す強かさがあった。
後任の首相として名の挙がる人は、誰であってもその支持基盤を引き継げる見通しがない。新たな「支持される理由」を作りきる前に消耗して、短期間で退陣に追い込まれる人が続く可能性もある。「安倍1強」というキーワードがよく使われるようになったのは、2016年参院選に大勝したあたりだったと思います。2015年で強い反対を押し切って安全保障関連法を成立させた後、首相の求心力は高まっていきました。
しかし、その後、森友・加計問題もあって陰りが見え始め、2017年から2018年ぐらいを境にピークアウト。新たな推進力になるような強いアジェンダも設定できないまま、時が流れたという印象があります。
失速していた経済を「アベノミクス」で復調させた実績があり、衆院選と参院選で連勝を重ねた一方で、「忖度」という言葉が流行した異様な空気を忘れることはできません。これからできる新しい政権では、自由闊達に意見がかわされ、それが尊重される民主的な政治がなされることを期待します。
ちなみに今回の辞任意向についてのコメントは、以下のPickをご覧ください。
https://newspicks.com/news/5182932
首相会見をはじめ、今日の政界の動きはこちらにまとまっています。
https://digital.asahi.com/articles/ASN8X2T4XN8WUTFK01C.html