[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値(季節調整済み)は年率換算で前期比31.7%減と、統計の記録を開始した1947年以来73年ぶりの大幅な落ち込みとなった。新型コロナウイルスに伴う混乱が響いた。速報値は32.9%減だった。

米経済は今年2月に景気後退(リセッション)入りした。

所得面から経済活動を把握する国内総所得(GDI)は第2・四半期に33.1%減少した。第1・四半期は2.5%減だった。経済活動を測る上でより良い手法とされるGDPとGDIの平均は32.4%減。第1・四半期は3.7%減だった。

同日発表された米S&P総合500種採用企業の利益に相当する、在庫評価・資本減耗調整を除く税引き後利益は第2・四半期に11.7%減少。第1・四半期は13.1%減だった。

オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)のシニア米国エコノミスト、リディア・ブスール氏は「新型ウイルス感染拡大への対応策が見当たらず、景気回復も脆弱な中、経済の減速を回避するには財政刺激策が必要になっている」と述べた。

第2・四半期は金融機関の利益が395億ドル増加。金融機関以外の企業の利益は1701億ドル減少した。

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