[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日発表した7月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済)は、年率換算で前月比13.9%増の90万1000戸と、2006年12月以来約13年半ぶりの高水準を付けた。住宅市場が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に対して強い耐性を持ち続けていることが示された。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は1.3%増の78万5000戸だった。6月の販売戸数は77万6000戸から79万1000戸に上方修正された。

MUFG(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「新築の家を買える幸運な労働者もいる一方で、何百万人もの人々は生活必需品の購入や家賃の支払いさえままならない」とした上で、消費者の不安はこれまで以上に高まっており、景気回復が持続するとは考えにくいと述べた。

ING(ニューヨーク)の国際担当チーフエコノミスト、ジェームズ・ナイトレー氏は「回復の局面は第2段階を迎えており、経済活動の再開よりもファンダメンタルズ(基礎的条件)に基づいている」と指摘。また「V字回復は期待できず、米経済が失った生産を取り戻すのは再来年半ば以降になる」との見方を示した。

住宅販売は中西部で58.8%急増。南部は13.0%、西部は7.8%、それぞれ増加した。一方、北東部は23.1%減少した。

販売価格は中央値で前年同月比7.2%上昇の33万0600ドル。住宅在庫は29万9000戸と、前月の30万4000戸から減少した。7月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は4.0カ月と、前月の4.6カ月から縮小した。

*内容を追加しました。