[21日 ロイター] - 新型コロナウイルスに感染した中等症患者に米製薬ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「レムデシビル」を5日間投与したところ、症状の改善が見られたと、米学術誌ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)が21日公表した。ただ、入院期間を大幅に短縮することはできず、10日間の投与では効果が見られなかったという。

600人を対象とした調査では、レムデシビルを最大5日間投与した中等症患者は、標準的な治療を受けた患者に比べ、酸素補給が不要になるなど特定の分野で症状が改善する確率がかなり高かった。ただ、効果の臨床上の重要性は不明という。

また、レムデシビルを10日間投与した中等症患者のうち、治療開始から11日目に退院した患者の割合は65%。5日間の投与では70%、標準的な治療では60%だった。

レムデシビル投与で頻繁に見られた副作用は吐き気、血中カリウム値の低下、頭痛など。

JAMAは論説で、レムデシビルの有効性について、どのような患者が最も効果が高いのかや最適な治療期間などを巡り大きな疑問があるとした。