資生堂、2023年に広告媒体費の90%以上をデジタルにシフト…「今のスピードでは駄目だ」
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資生堂が2023年までにマーケティング領域をデジタルに90~100%移行するというものだ。この発表は驚きと同時に様々な示唆に富んでいる。
コロナの影響を鑑みると、オフライン広告(マス系広告)の脆弱性と非効率性は出稿者に対し大きくリスクであるためデジタル領域に注力というのは「そりゃそうか」となるが、消費者による商品の購入動向に合わせた出稿ということをイノベーター理論に照らして考えると「自分のニーズを満たすものが欲しい」はアーリーアダプターやアーリーマジョリティに当たる。
一方マス広告やオフライン広告が影響してきたのは「アーリーマジョリティ」や「レイトマジョリティ」達だ。(なので多くのベンチャーはあの坂を登り始めた中腹でテレビCMを打つのだ)
つまりマス広告は企業にとって「流行ってる感」「メジャー感」を演出するための媒体だったと私は個人的に考えていて、この発表には重要な2つのインサイトが存在する。
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①資生堂はマスリーチより、ニーズの的確な個人にリーチする方が効率的であると考えている。
②マス広告はもはや「アーリーマジョリティ」や「レイトマジョリティ」にリーチする媒体ではない。
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①を鑑みると、メーキャップ領域は流行に左右される場面もあるのでマスリーチが有効であるように考えられるが、それをしないということは資生堂の主戦場はスキンケアになりつつあるということかもしれない。
②を鑑みると、2023までにデジタル広告がレイトマジョリティまでを包括的にカバーし流行を作るようになるのかもしれない。その発信地はプラットフォームになるだろうから、tiktokやinstagramの広告戦略動向を今後も注目していきたい。
このほかいろいろ考えることがあるけど、すごいドラスティックだな〜〜〜と感心している。
注目のコメント
媒体費の90%をデジタルにシフトするというのは微妙な計算式だと思う。デジタルの本質は媒体費だけでなくサーバ、システム、インフラやエンジニアや運用の人件費も大きいし、デジタルを効果的なマーケティングに活かすためのイベントなども必要だと思う。
仮に今500億使ってるとして半分の250億をデジタルに振り向けるなら少なくとも100億くらい媒体にはいかないのではないか?チーフデジタルオフィサーの仕事は媒体費に振り向けるだけではないでしょう現在のマスのオーディエンスは年齢層が上がる一方。加えてデジタルの方がグローバル発信もしやすい。
日本だけ見ていては市場もシュリンクする一方ですし。
ただデジタル媒体はプッシュが効きにくいしコストが嵩みます。MROIをしっかりチェックしていく必要があるとなると、コンテンツも今までとは変わる部分も出てくるでしょう。どう進んでいくのか楽しみです!マーケティングや事業の視点で言えば、
ROIが良いメディアに出稿すればいいと思います。
もはやデジタルもテレビもOOHも関係ないんじゃないかなと。。。
効く広告にシフトしていけば良い。広告は投資対効果の時代です。
でも、こういう時代だからこそ「クリエイティブ」の力を
信じたいと感じている古き良き思考の自分がいる事も確かです。
※デジタル広告も大好きです
特に資生堂のクリエイティブは好きだったので、
そのDNAは残って欲しいなと。
文化の面においても踏ん張り時ですね。
でも、こういう混沌の時代だからこそ、
気づいていない革新が生まれるかもしれませんね。
頑張っていきましょう。