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「血漿療法」というのは、すでに感染し回復した患者さんから献血をしていただき、その成分の一部を新たな感染者に投与するという治療法です。回復者の血液には、回復するために必要な抗体および回復の鍵を握るその他のキープレイヤーが揃っているだろうという仮定のもと、すでに一世紀も前から様々な感染症に対して試みられてきた治療法です。

今回Mayo clinicのグループから、この血漿療法に関する試験結果が公表されました。公表された結果によれば、重症者が半数を超える約35000人の患者に投与され、診断後3日以内に投与を受けた患者と4日以上経過してから投与を受けた患者では前者の方が死亡率が低いこと、また投与を受けた血漿中の抗体の量が多ければ多いほど死亡率が低い相関関係を報告しました。

この結果は、選択的な血漿療法や今後登場するモノクローナル抗体の有効性を期待させるものです。

しかし、そもそも研究デザインとしてバイアスの可能性を十分に排除できないこと、投与を受けなかった場合に比べて死亡率を改善させるか、改善させるとしたらどの程度改善させるかも未知数であることなど限界も多く、また現状では他に有効性が示唆された治療法が入手可能であることから、その緊急使用に待ったがかけられたものと思います。

引用文献: https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.08.12.20169359v1?referringSource=articleShare