日産とホンダが 経営統合?---政府による“机上の空論”か[新聞ウォッチ]

日産自動車本社(横浜市)
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

こういう話を「机上の空論」とでも言うのだろうか。英紙フィナンシャル・タイムズの電子版によると、日本政府関係者が2019年に日産自動車とホンダの経営統合を模索していたと報じたそうだ。共同通信が配信し、きょうの産経や日経なども取り上げている。

記事によると、複数の関係者の話として統合案は19年末に両社へと示された。ホンダ側は、日産と企業連合を組む仏大手ルノーの複雑な資本関係を背景に提案を拒否。日産もルノーとの連携強化に集中する中で反対。統合案は両社の取締役会で検討される前の段階で否定されたという。

電気自動車(EV)や自動運転技術の開発競争が激化する中、日本の自動車産業の先行きを危ぶんだためだが、両社が反対したため統合案は頓挫したという。

ただ、日経の記事では「自動車産業は次世代車に巨額の開発費がかかるなど経営体力が競争力に直結する」と前置きしながら「日本勢ではトヨタ自動車の一人勝ちが鮮明だ。コロナ禍で世界の新車市場が縮む中、販売台数などの体力で劣る日産やホンダを外資からいかに守るか。政府主導の再編論が今後もくすぶり続ける可能性もある」とも指摘。先が見えないご時世でコロナ次第では、思いも寄らない再編のビックリ・ニュースが飛び出す可能性も否定できない。

2020年8月18日付

●日米欧GDP戦後最悪、日本、27. 8% 4~6月期 (読売・1面)

●浜松41.1度、国内最高気温並ぶ (読売・1面)

●東証一部赤字3割超、4~6月期、売上高2割減、民間集計 (読売・2面)

●廃タイヤでビーチサンダル (読売・7面)

●船が分断 油また流出、モーリシャス(朝日・3面)

●三菱自 窮地からの打開策は、拡大路線修正中、コロナが直撃、巨額赤字、パジェロ工場閉鎖 (朝日・6面)

●豪雨 鉄路に難題、赤字路線復旧費 (毎日・2面)

●ペダル踏み間違い、車各社が防止装置、補助金追い風 (毎日・6面)

●軽自動車普及44年ぶり減少、100世帯当たり台数 (毎日・6面)

●日産+ホンダを模索、政府、1年前に経営統合案、英紙報道 (産経・9面)

●EVスタンドに注力、大手電力や石油元売り(東京・6面)

●自動運転「限定免許」構想、高齢者事故対策も視野、政府推進会議(東京・7面)

●上場企業、純利益57%減、車・精密機械など幅広く(日経・15面)

《福田俊之》

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