[北京 14日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は14日、通貨人民元の国際化に関する年次報告書を発表し、元の国際化を市場原理に基づいて着実に進めていくと表明した。

外国人投資家が中国の債券や株式に投資する際に元を使用することを容易にするほか、オフショア元市場の発展に取り組むと表明。「実態経済に尽くすために、市場原理に基づき人民元の国際化を安定的に促進し続ける」とした。

また、原油や鉄鉱石などの商品取引の価格設定に元が一段と大きな役割を果たすことを期待しているとした。

人民銀によると、2019年の人民元の国際決済額は前年比24.1%増の19兆6700億元(2兆8300億ドル)。人民銀は、国際的な資本フローの監視を強化すると同時に、国際的な資本フローに起因するリスクの回避に向け、カウンターシクリカルな政策を利用すると表明した。