2020/8/14

【3分解説】なぜドンキは「コロナ」でも成長し続けるのか?

東 春樹
NewsPicks, Inc. 記者
小売業界の異端児は、コロナ禍でも強かった。
ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が12日、2020年6月期連結決算を発表した。
売り上げは前期比26.6%増の1兆6819億円、営業利益は同20.4%増の759億円。これによってPPIHは、創業から実に31年連続で増収増益を達成したことになる。
新型コロナによる小売業の苦戦が続く中、なぜPPIHは増収増益を達成できたのか。
決算説明会見における吉田直樹代表取締役らの発言とともに、3つのポイントで振り返る。

① 「インバウンド消滅」でも成長

PPIHには、ドンキホーテを中心とするディスカウント事業と、ユニーなどの総合スーパー事業の2本柱がある。
そのうちディスカウント事業は、コロナによるネガティブな影響を受けた。
特にドンキは、インバウンド需要を取り込んで成長してきた側面がある。前期(2019年6月期)の売り上げに占めるインバウンド比率は1.2割で、コロナによってそれが消滅した今期は、厳しい戦いを強いられた。