[北京 13日 ロイター] - 新華社によると、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の郭樹清主席は、同国の銀行業界が今年3兆4000億元(4899億1000万ドル)の不良債権を処理するとの見通しを示した。

新型コロナウイルスの流行で景気が低迷しており、金融リスクを抑制することが狙い。

同主席はインタビューで「来年はさらに不良債権処理を強化する。延滞に伴う一部の問題は来年、表面化するとみられる」とも発言。

同主席によると、昨年の不良債権処理額は2兆3000億元だった。

同主席は、現状では金融リスクが現実のものとなる傾向があり、不良債権の増加圧力が「比較的大きい」と発言。銀行に対し、貸倒引当金の積み増しと資本増強を通じて、リスクに対する備えを強化するよう求めた。

同主席は、中国人民銀行(中央銀行)の共産党委員会書記も務めている。