[ブリュッセル/ストックホルム 12日 ロイター] - 独裁体制を敷くベラルーシのルカシェンコ大統領が9日の選挙で約80%の得票率で6選を決めたことを巡り、欧州連合(EU)は14日に臨時外相会議を開き、同国に対する制裁措置について協議する。スウェーデンのリンデ外相が12日、明らかにした。

旧ソ連のベラルーシではルカシェンコ氏が1994年から実権を掌握。同氏の再選に抗議する反政権デモが続いており、治安部隊との衝突でデモ参加者1人が死亡した。大統領選の対立候補だったスベトラーナ・チハノフスカヤ氏は11日、国外に出国したことを明らかにしている。

リンデ外相はスウェーデンのラジオに対し、「反政権デモ参加者に対する暴力の行使、および選挙不正に関与した者に制裁措置を適用する必要がある」とし、「制裁措置について協議するために14日に臨時のEU外相会議を開くことが提案されている」と述べた。

リトアニアも制裁措置を検討する姿勢を示している。

ただ、EUが制裁措置を発動するには加盟27カ国全ての賛成が必要。ロシアやウクライナなどを巡る制裁措置の決定には数週間、もしくは数カ月かかったため、今回も直ちに制裁が発動される公算は小さい。

ベラルーシの選挙について外部監視団は、1995年以降は自由で公正な選挙は1度も実施されていないとの判断を示している。