「経済を回すために無症状への検査拡大」専門家はどう見るか？
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注目のコメント
【無症状者への検査は意味合いが違います】
川崎市健康安全研究所の岡部信彦先生んコメント。
新型コロナの「陰性証明」や「PCR検査」にまだ疑問が残っている方は読んだ方がいい記事。症状のない方の検査拡大で、本当に必要な人の検査や医療機関が圧迫してしまうことは絶対避けて欲しい。
実際の医療現場でも全く症状がないのに病院受診され、時間をとられてしまっていますので、よく考えて頂きたい・・・。検査体制に関する今までの動向を見ると、日本の医療行政の関係者は、よく言えば「ブレない」し、悪く言えば「臨機応変な対応ができない」傾向があります。平時ならそれでも何とかなるのですが、今回のコロナ危機は、一度は「緊急事態宣言」が発出され、国民の行動様式を大幅に制限するまでの有事となりました。
にもかかわらず、現在のように再び感染者数が増加傾向となっても、徹底的に検査するというところまでは行き着いていません。以前よりも件数は増えてはいるものの、保健所が主体の検査体制のほうは大きくは変わっていないですし、お盆休み期間中は検査件数自体が減少するというありさまです。
もしも新型コロナウイルスが、かつてのスペイン風邪やペストなどのように爆発的に犠牲者を出してしまうような感染症であれば、国民も今ほど冷静にはいられず、パニックになる可能性すらあったでしょう。現在でも、新型コロナウイルスに感染することを不安に思うあまり、感染防止対策を怠っているように見える人を攻撃する動きはあります。しかし、そんな人がいざ検査を受けられることになった場合、今度は自分に陽性判定が出ると周囲の目を気にするあまり、一部の人は自分が感染者だということを頑なに隠そうとして、かえって混乱を巻き起こすことも考えられます。
それは、新型コロナウイルスがスペイン風邪やペストほど危険なものではないという感覚が意識のどこかにあって、現実的に折り合う立場をとろうとするからです。
そうした一部の人に振り回されることなく、かつ正確に情報を把握して行動変容につなげることができる人だけにタイムリーに検査を実施する術はないものか。現在は死亡率が深刻なレベルにまではなっていないだけに、このあたりの現実的なコントロールが難しいところです。
