【決算ウォッチ】JR・私鉄大手「全社赤字」の衝撃
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注目のコメント
衝撃的な数字ですね。いずれにしても焦点は「いつになったら元に戻るのか」だと思います。
ジェイアール東海エージェンシーの調査によると、東海道新幹線または山陽新幹線を1カ月に1回以上利用するユーザーは男性77.6% 女性 22.4%。その利用目的は、出張・ビジネス68.3% 観光旅行12.2%(東海道新幹線)となっています。
https://www.jrta.co.jp/pdf/strength/strength_02.pdf
この調査は「毎月利用」が対象なので、実際よりもビジネスの割合が高くなっていると思われますが、それでも過半がビジネス利用であることは明らかです。観光需要は戻ってくると思うのですが、リモートワークが広く普及するなかで、「出張」のあり方は根本から変わってしまう気がします。コロナ後に以前のように頻繁な出張を選ぶでしょうか。
世界でも類をみない巨大交通機関であり、驚異的な高収益事業でもある東海道新幹線が、今後どうなるのか。さらに建設中のリニアはどうなるのか。JR東海をはじめとして、鉄道各社の財務基盤は堅固ですし、利用が減ったとしても利用せずに済むものではないので、少しずつ経営の方向性を変えていくものと思います。では、鉄道会社はどう変化していくのか。注目すべきトピックではないかと思います。JR各社、大手私鉄の4~6月期の決算は「異常事態」と言っても過言ではない結果でした。今、鉄道会社が置かれている環境と、各社の動向を、鉄道ジャーナリストの梅原淳さんの解説とともにまとめました。
鉄道会社は、これまで、ある種の「物語」とともに歩いてきたのではないでしょうか。しかし、コロナ禍で景色は一変しました。その帰結は一体何を生み出すのでしょうか。過程を、これから追って行きたいです。公共交通の雄である鉄道。特に大都市圏を営業エリアに持つ会社は、コロナ禍を乗り越える(or適応してトランスフォームする)のに十分な体力を蓄えているので、短期的な業績悪化に慌てる必要はない。大都市圏を持たない会社(北海道など)でも、公共交通インフラという特性上、銀行・国などバックアップ体制があるので、本州の会社であればなおさら資金的に困ることはなさそう。
むしろ豊富な資金と、なにより大量の交通データを持つ各社の経営陣が、足元のユーザの動向をどう分析して今後のコロナ後の世界をどう予測するか、その予測を元にした今後の経営の舵取りが見どころ。