[北京 11日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が発表した7月の新規人民元建て融資は9927億元(1428億2000万ドル)となり、6月の1兆8100億元から減少。予想の1兆2000億元も下回った。前年同月は1兆0600億元だった。

中国民生銀行のシニアエコノミスト、Wen Bin氏は、政府の刺激策を受けて年前半は急速に信用が拡大したが、後半にかけて融資額は減る傾向にあると述べた。

住宅ローンを中心とする家計向け融資は7578億元と6月の9788億元から減少した。企業向け融資も前月の9278億元から2645億元に減少した。

7月末時点の人民元建て融資残高は前年比13.0%増。予想は13.2%増、前月は13.2%増だった。

7月のマネーサプライM2の前年比伸び率は10.7%。予想は11.1%、前月は11.1%だった。

銀行融資のほか、新規株式公開、信託会社の融資、債券発行などを含む社会融資総量は7月末時点で1兆6900億元と6月の3兆4300億元から減少した。前年比伸び率は12.9%と前月の12.8%から小幅拡大した。ロイターがまとめたアナリスト予想は1兆8500億元だった。

前年比の社会融資総量は、経済活動の基調を裏付けるデータとして注目されている。

キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は、今後数カ月で広範な分野で信用がさらに拡大すると予想。銀行融資の減速は融資枠がもう緩和されていないことを示しているが、「景気回復の継続を背景とした投資需要の高まりが社債や株式の発行を促し、国債も急ペースでの発行が年内続くだろう」と述べた。

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