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注目のコメント
トヨタの現場を束ねる河合満CMO(チーフものづくりオフィサー)にインタビューさせて頂きました。
まず驚いたのは河合さんの名刺です。肩書のところには執行役員でもCMOでもなく「おやじ」と書いてあります。
トヨタでは、工場で作業のグループをまとめる工長や組長を親しみを込めて「おやじ」と呼ぶ文化があります。
河合さんは今も本社ではなく、油の匂いがかすかに漂う工場のすぐ近くに執務スペースを構え、工場に併設された浴場に入るのが50年来の日課だそうです。
さて、そんなトヨタの現場を知り尽くした河合CMOにカイゼンの本質を聞いてきました。
なぜトヨタはこれほど大きくなっても「1銭」にこだわり続けることができるのか。そして、リーマン・ショックで赤字になった時、現場はどうなっていたのか。
興味深いエピソードが満載の、とても楽しいインタビューでした。ぜひご高覧ください。自分の仕事に誇りを持っているのが伝わってくるいい話。やっぱり、上の人がワクワクしていなければ、下はついていけないと思います(「先生が楽しそうにに授業していないと、学生が面白いわけはない」といわれたこともあります)。
「リーマンショックの教訓としてトヨタが得たのは、平時の時、調子の良い時にどれだけ鍛えられるかが重要だということ」はまさにそうと思います。有事になってドタバタしても実は遅いことが今回のコロナでよくわかりました。なるほど。豊田章男さんの狙いは、相当深いところまで考えられていたことがよくわかった。
昨日の記事( https://newspicks.com/news/5137965/ )を読んだ時に「この現場のとてつもない原価低減の取り組みがwoven cityのためだという張り紙と共に行われているというのは、果たしてどう受け止められているのだろう」とコメントしたが、今日の記事を読んで、その意味がよく分かった。そして、生産畑だった河合さんを副社長にまで抜擢した理由とともに謎が解けた気がする。
つまり、Woven cityのような直ぐに結果が出ないイノベーションに挑むためには、現場の賛同を得ておく必要がある。だからこそ、現場を極めた河合さんを抜擢したのだろう。下記の言葉は河合さんではない人が発言したら違うものとして響くかもしれない。
「今、俺たちには何ができるか、未来に向けてどんな貢献ができるかについて、生産現場は常に考えています。上から言われて仕方なく原価低減をしているんじゃなくて、「俺らが儲けんかったらアレ(Woven City)やれんだろ」って意識ですよ。俺はそれが、ものすごく嬉しくてね。」
トヨタのイノベーション推進、企業変革は、ちゃんと四隅が押さえられているのだとよく分かった。