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ハーデン コラムno1 (埼玉学校給食センター食中毒事案について)

こんにちは! ハーデン です。
今回は少し前に話題になった給食センターによる食中毒事案について私なりにまとめてみました。
トピックとしては、
①本事案の概要
②給食センターのリスク
③本事案の原因
④まとめ

です!よろしくお願いします。

①本事案の概要
 埼玉県八潮市の東部給食センターが2020年6月26日に市内の小中学校を対象に調理した給食を食べた約7000人(教職員含む)の内、約3400人が下痢や腹痛等の症状が出た。
 管轄保健所が調査したところ、患者17名のうち12名の便から病原性大腸菌が検出されるなど、複数の証拠から給食センター原因の食中毒と断定し、同施設に3日間の営業停止処分を下した。
(6月26日の給食メニュー)
ご飯
みそ汁
ツナじゃが
鶏の唐揚げ
海藻サラダ

②給食センターのリスクについて
 本事案の患者が約3400人とかなりの人数になりましたよね。これは給食センターが抱えるリスクが要因である可能性があるので、これについてまとめてみます。
 普通の飲食店や学食と違い、基本的に給食は同じ日に同じメニューを食べます。これは給食センターで担当学校分を大量にスムーズに調理するために、同じメニューを作っているからです。同じメニューを同じ工程で調理しているので、万が一、誤った方法(加熱不足等)が混じると、全ての完成品が同じだけ食中毒リスクが生じます。(一般的に学校給食では、普通の飲食店よりも厳しい衛生基準を独自に設けていることもお伝えしておきます。)

③本事案の原因
東部給食センターの発表によると、本事案の原因は海藻サラダのうち、海鮮ミックスとワカメを前日に水戻しして、加熱不足のまま混ぜ合わせたことらしいです。
 私はこの発表を見て、大腸菌増殖について2つの可能性を考えました。1つは、そもそも水戻しする前から大腸菌が付着していた可能性。過去に乾燥ノリからノロウイルスが検出された例もあるので、意外と乾物だから侮ることはできません。もう1つが、水戻ししている最中に大腸菌が混入し、増殖した可能性。前日調理を行う場合、どうしてもこういったリスクは出てくると思います。(一晩あれば細菌が増殖するには充分すぎる時間があります。)
いずれにしても、今回の事例は人為的なミスが原因である可能性が高いと思います。

④まとめ
 さて、今回は我が国で久しぶりに発生した病原大腸菌による学校給食の食中毒について書いてみましたが如何だったでしょうか?本事案は、少しの調理工程の不備で食中毒が起きてしまうという恐ろしさを私たちに教えてくれたのではないでしょうか。
 今回、食中毒を出してしまった東部給食センターも再発防止に努めると発表していますし、他の給食センターはもちろん、最近、テイクアウトを始めた飲食店など、他人事と思わずに衛生管理を再度見直してもらえたら幸いです。

 
 

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