[ワシントン 7日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)職員らが、航空業界からの「強力な」圧力にさらされ、空の安全確保の取り組みが必ずしも優先されていないと警告したことが、分かった。ロイターが7日、独立的な調査報告を確認した。  

報告は同日、米議会に提出された。ボーイング737MAX機の2件の墜落事故以後も、FAAが職員を業界の圧力から十分に守ることができていないと批判されそうだ。  

報告では、匿名の職員がメッセージは「ボーイングと事を荒立てるな」と語ったことが引用された。  

報告によると、FAA職員らは幹部が737MAX事故後も「あまりに楽観的な見通しを立てて」おり、「FAAの安全に関する規則や手続きを変更する必要があると認識していなかった」と考えている。  

また職員らが、「FAA幹部らは、航空業界関係者のビジネス面での業績達成を気にしすぎ、安全に関わる決定に責任を負っていない」とみていることも明らかになった。  

FAAは737型機の2度の事故を受けて、安全に関する局内の姿勢を改善するため、2019年4月に調査の実施を発表した。その際、調査が「とりわけ、率直な評価が得られるよう企図された」としていた。