(ブルームバーグ): 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は5月、米4大航空会社の株式を全て売却したことを公表し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の経済的影響で、航空事業が根本的に変容したと警告を発していた。だが、同氏が率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは第2四半期(4-6月)に、航空機部品メーカーのプレシジョン・キャストパーツ(PCC)に関連して100億ドル(約1兆600億円)の減損費用を計上。パンデミックの深刻な影響を受ける航空宇宙市場にとって、ワクチンが唯一の救済方法かもしれないとしている。

バークシャーは8日、当局への届け出で「第2四半期中に新型コロナの感染拡大で民間の航空旅行が大幅に減少した」と指摘。「航空各社は航空機の発注の削減やキャンセル、ないしその両方で対応し、それに伴い航空機メーカーの生産率は大きく低下、PCCの顧客は在庫のかなりの削減を実施している」と説明した。バークシャー傘下のPCCは今年上期の1万人の削減を含めてリストラを余儀なくされており、4-6月期に税引き前で7800万ドルの赤字を計上。前年同期は4億8100万ドルの黒字だった。

原題:Buffett’s Grim View of Air Travel Realized in $10 Billion Charge(抜粋)

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