[北京 7日 ロイター] - 中国の外交担当トップの楊潔篪・共産党政治局員は7日、米国に対し、第1段階の通商合意の円滑な履行に向けた良好な環境を整えるため、協力強化を呼び掛けた。

楊氏は中国外務省のウェブサイトに掲載された文書で、米国に対し、中国企業の「いじめ」をやめ、公正で開放的、かつ平等な環境を整えるよう呼び掛けた。

その上で、米中の対立は「災厄」となる一方、両国が協力できれば世界中が恩恵を受けると指摘。米中両国の全ての部門が対話に参加するよう呼び掛け、対話のドアは「常に完全に開かれている」とした。

また、米中の軍事面での信頼醸成も提唱。「軍事的な連携は二国間関係の安定化要因となる必要がある」とした。

トランプ米大統領は6日、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を傘下に置く中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)と対話アプリ「微信(ウィーチャット)」を運営する中国の騰訊控股(テンセント)<0700.HK>との取引を45日以内に禁止する大統領令に署名。楊氏は直接言及はしなかったものの、米国のこうした動きを念頭に置いていると考えられる。