[カイロ 7日 ロイター] - サウジアラビアとイラクのエネルギー相は、原油市場の動向や世界的な需要回復の状況などについて電話で協議し、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスの減産合意に対する両国の完全なコミットを確認した。イラク国営通信が7日、共同声明を基に報じた。

両相は、OPECプラスによる取り組みが世界の原油市場の安定を高め、需給均衡を加速するとともに、市場に前向きなシグナルを送るとの認識を示した。

OPECプラスは、5月1日から世界の産油量の10%に相当する日量970万バレルの協調減産を行うことで合意。ロイターの調査によると、このうちOPEC加盟国の7月の減産順守率は94%となった。

しかし、OPEC加盟国の7月の産油量は前月から日量約100万バレル増加。サウジなど一部の湾岸諸国が自主的な減産をやめたことなどが影響した。

OPECプラスの協調減産でサウジが合意した自国の減産幅は日量250万バレル、イラクは同106万バレル。

イラクは6日、協調減産におけるこれまでの期間中の過剰生産分を相殺するため、8月は日量約40万バレルの追加削減を行うと表明した。

アブドルジャバル石油相は「イラクはOPECプラスの合意に断固コミットしている。8月は順守率100%に達する」と述べた。