資生堂、今期220億円の最終赤字に インバウンド大きく落ち込む
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資生堂は中国人に認知度はもちろん、人気が高いため、今までインバウンド観光客による売上は大きかったと思います。中国の現地にも資生堂の様々なブランドが入ってはいますけど、中国で販売している資生堂のプロダクト成分が日本と少し異なるという噂が流れていたため、旅行などで日本に来た時に爆買いする傾向がありました。
化粧品業界からすれば中国市場はとても魅力的で、日本や韓国コスメブランドが数年前から中国進出に力を入れています。コロナ禍によるインバウンド収益が減ってきている今、中国企業との提携など中国現地での売上を高める方法にしばらく注力していくのではないかと思います。Withコロナの時代、消費者行動の変化に対応した施策と地域別の施策をどれだけアグレッシブに展開できるか?
どの企業も苦しんでいるが、チャレンジをチャンスとしていくスピード感が大切。4-6月期についていくつか。
まず売上YoY-34.4%で-99億円営業赤字、それも特損で156億円のコロナ関連損失(休業中の給与等)を計上してという点。
化粧品は粗利率が極めて高い業態(=利益が厚くなりやすい)だが、製造・販売の両面で売上減少に対して固定費が多く、売上減少に対応できなかった部分があるということ。これはビジネスモデルとしては一定しょうがない部分はあるが…
次がインバウンド部分の減少。日本とトラベルリテールの減少約600億円弱に含まれるだろうが、「日本に来たからあえて資生堂で買う」という側面が強く、逆に「日本にこれないから代わりにECで」というのは一定あっても、十分ではなかったということ。海外旅行の「お土産心理」を考えると自然ではある。
資料後半に、2023年までに構造転換を図り営業利益率15%を達成するというWIN23という構造改革の記載がある。営業利益のグラフ(スライド33、大体2019実績と一緒の実額)と営業利益率15%という目標値から考えると、売上7500億円前後でこの構造をつくることを考えている?
それ以外にはスライド41でデジタル化への言及があり、媒体費のデジタル比率を50%→90~100%に変える、Eコマース構成比率を全社で13%→25%、中国では34%→50%に変えるといった点が掲げられている。
https://corp.shiseido.com/jp/ir/pdf/ir20200806_717.pdf