[東京 4日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比310円45銭高の2万2505円83銭となり、続伸した。前日の米国株式市場の上昇が好感されたほか、円安が買い安心感を誘い、輸出関連株を中心に幅広く物色された。好決算銘柄を買う動きが活発化している。

3日の米国株式市場は、ナスダック総合が終値ベースの最高値を更新した。米議会で新型コロナウイルス追加対策を巡る協議が再開する中、米マイクロソフト<MSFT.O>による短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」買収交渉などを受け市場心理が改善した。ナスダック総合<.IXIC>は1.47%高の1万0902.80で終了。

外為市場ではドル/円が106円台前半で推移するなど円安基調にあり、これらが好感されて日本株は朝方から買い優勢で始まった。一時は「円高も加わって決算に対する不安が大きくなったものの、センチメントが改善した」(国内証券)という。きょう決算発表が予定されているソニー<6758.T>は、好決算期待から先回りの買いが入った。

市場では「きょうは為替相場よりも米国株式市場の上昇が好感された格好。そうした中で引き続き決算の内容の良かった銘柄を中心に物色されている」(野村証券・投資情報部投資情報二課課長代理の滝沢弘量氏)との声が聞かれる。

TOPIXは1.56%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2256億5400万円だった。東証33業種では、電気・ガス業を除いて32業種が上昇。中でも、空運業、陸運業、海運業の値上がりが目立った。

個別では、ソニーが年初来高値を更新したほか、トヨタ自動車<7203.T>など輸出関連株が総じてしっかり。業績が市場予想を上回ったキッコーマン<2801.T>がストップ高となり、同じく好決算を発表したイビデン<4062.T>も年初来高値を更新した。指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>も大幅高。半面、ソフトバンクグループ<9984.T>はさえない。

東証1部の騰落数は、値上がりが1644銘柄、値下がりが460銘柄、変わらずが64銘柄だった。

日経平均は高値もみあい。2万2500円台前半で推移している。市場では「全体的に買い直されている格好だが、好決算銘柄のパフォーマンスが良い。そうした中で、きょう決算発表を予定しているソニー<6758.T>が、期待感から先取り買いされている」(国内証券)との声が聞かれた。

日経平均は上げ幅を拡大し、前営業日比330円ほど高い2万2500円台前半での推移となっている。東証33業種では全業種が値上がり。空運業、陸運業、海運業、鉄鋼、繊維業、水産・農林業などが値上がり率上位となっている。前日に決算を発表した日本航空<9201.T>は5%超高での推移となっている。

市場では「米株高・円高の一服で投資家心理が改善しているほか、決算内容を材料視した物色も継続している。決算への反応は二極化しているものの、全体としては新型コロナによる影響を本格的に織り込み始めた印象」(国内証券)との声が出ていた。

寄り付きの東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比184円36銭高の2万2379円74銭となり、続伸した。その後も上げ幅を拡大し、現在230円ほど高い2万2400円台前半での推移となっている。

オーバーナイトの米国株式市場で主要3指数が上昇し、外為市場でもドル安/円高の流れが一服したことで市場では安心感が広がっており、買い戻しの動きが加速している。

東証33業種では卸売業、金属製品、陸運業、鉄鋼、海運業などの32業種が値上がり。電気・ガス業が値下がりとなっている。

市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>は買い優勢。

指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>は買い優勢、ファナック<6954.T>は売り買い拮抗。

メガバンクでは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>が売り買い拮抗、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>が買い優勢となっている。

*内容を追加します