2020/8/5

【直撃】ノーコードは「100%」の未来だ

NewsPicks NY支局長

革命の旗手に直撃

コードを書けなくても、誰もがプロダクトを作れる時代ーー。
近年、盛り上がる「ノーコード(No-Code)」の動きは、実は、今に始まったことではない。テクノロジーの長い歴史を見れば、それこそ、コンピューターが生まれたときから、あらゆる先人がプログラミングの「民主化」に取り組んできた。
だが、「コードなし」という理想は、これまでも何回も失敗し、今もITエンジニアには懐疑論も根強い。
では、一体、今回の「ノーコード革命」は何が違うだろうか。
そこで、NewsPicksは今回のムーブメントを先導するBubble、Webflowの創業者に直撃。今や世界中から、熱視線を浴びる彼らが、なぜノーコード時代の到来を確信しているのかーー、革命の本質に迫った。

「みんなコードを学べ」に疑問

──なぜ、ノーコードの企業を立ち上げたのでしたか。
シュトラシュノフ 僕らがBubbleを始めた2012年は、コードを書くことが「かっこいい」とされて、みんながコードを学べという雰囲気でした。
ですが、僕らは、テックの聖地であるシリコンバレーではなく、ニューヨークにいたので、全く異なる人たちを見てきました。つまり、ニューヨークにいるような、弁護士や医者、不動産屋や会計士などの、それぞれの分野のエキスパートですよね。
彼らは自分の分野には詳しいけれど、コードの書き方は知らない。
だから、彼らがスタートアップを立ち上げるときは、いつも「エンジニアが必要だ」と、必死になって探していました。2012年当時は、経済も良くて、新たな挑戦をするにはすごく良いタイミングだったんですが、良いアイデアがあるのに、エンジニアがネックで諦めているのは見ていて、残念な気持ちだったんです。
同時に、彼らに「コードを習いなよ、そうすればアイデアを形にできるよ」とアドバイスするのは、現実的ではないなと感じていました。