2020/8/5

【銘柄一覧】この指数を見れば、中国テックの「今」が分かる

岡 ゆづは
NewsPicks編集部 記者
中国テックの「国内回帰」
米中対立の高まりを受け、中国の有力テック企業が国内で上場するケースが増えている。
既にアメリカのNASDAQで上場しているような大手テックの回帰が目立つのは、香港市場だ。
2020年6月にはゲーム大手のネットイース(網易)やEC国内第2位のJDドットコム(京東)、2019年末にはECトップのアリババも香港に凱旋した。
香港に上場したアリババ(写真:VCG via Getty Images))
またアリババ関連会社のアント・フィナンシャルが香港・上海で同時上場する計画を発表するなど、今後も注目のIPOが控える。
大手テックが集積しつつある香港市場で7月末、時価総額が高いテック企業トップ30銘柄を集めた新たな株式指数が誕生した。
その名も「ハンセン・テクノロジー指数」だ。
香港・上海・深センと三つある市場の中でも、香港は上場企業数が最も多く、海外の機関投資家が参加しやすい市場でもある。
これまで香港市場では、金融やエネルギーといったオールドエコノミーの比重が高い指数(ハンセン指数など)が代表的で、テック中心の指数はなかった。
ただ、ここ最近有力銘柄の上場が相次いだおかげで、テック特化型の指数を作れるようになった。
(写真:China News Service via Getty Images)
なぜ今、中国市場なのか
そもそも、なぜ中国の有力テック企業が自国で上場するケースが増えているのか。
国内取引所の規制緩和が進んでいることに加え、米中関係の緊張の高まりによって、米株式市場へ上場するリスクが高まっているためだ。
これまで多くの中国テック企業がアメリカでの上場を選んでいたのは、中国国内の規制が厳しかったためである。
香港市場で特にネックとなっていたのは、議決権に大きな差をつけた「種類株」を発行できないという制約だ。
これは、上場後にも創業メンバーが影響力を維持できるように、グーグルやフェイスブックなどアメリカのテック企業も使っている仕組みである。
(写真:iStock/lucky-photographer)
しかしこうした規制は、中国国内に成長企業を呼び戻すべく、近年緩和されつつある。
2018年4月には、香港市場が、種類株を発行する企業の上場を認めると発表した。
2019年7月には、上海市場が新興テック企業を対象とした「科創板(Star Market)」を新設し、種類株の発行を認めたり、登記先が海外の企業でも上場を認めたりとテック企業が上場するためのハードルを下げた。