【トヨタ GRヤリス】軽量シンプルで「0:100から100:0まで」可能な4WDをいかにして実現したか
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注目のコメント
コレ、前後駆動配分0:100をどう実現してるのかサッパリわからなかったんですよね。
基本は前輪駆動車。前輪側にトルクスプリット機能は無い。直結。
後輪側にはジェイテクトの多板電磁クラッチによる圧着力でトルク配分を調整。
ただし、後輪側にトルクを多く配分する為に、前後輪に回転差を付ける。単純に後輪をより回る様にする。
常に滑ってる回転差分トルク増幅が働く為。コレは前後不等配分の4WDシステムではよくやる。
このやり方で電磁クラッチを完全オン、即ち直結にすると後輪がメインになる。
ただ、コレやると前後輪の回転差分ブレーキが掛かってしまう。
戸ノ崎さんの仰る通り、コレを成立させるなら前輪側にワンウェイクラッチを入れないといけない。でも入れてない。前輪は常に直結。
じゃぁどうすんの?と。
恐らくですが、前後0:100及びそれに近い状況では、電磁クラッチ直結の上、後輪にブレーキ掛けてるんじゃ無いかと。
実際に0:100になる状況はコーナリング入口、ターンインする際と仮定すると、ここでブレーキ制御を入れる。
回転差分後輪を強めにブレーキかけるが、その際左右ブレーキ配分を変えて外側を少しだけ緩める。すると有り余ったトルクは後輪外側へ供給され、ヨーが強く出る。
いわゆるブレーキによるトルクベクタリング。
その後は前輪の方が外側の軌道になる為、前後輪の回転差は無くなる。
ステアリングを直進に戻して行くにつれて、電磁クラッチも少し緩めて前後回転差を吸収しながら、コーナー出口に向けて加速していく。
そんなカタチなのかな、と。レースの経験が無いので、どうしてエンジンブレーキを後輪だけに割り切って、前輪はチョロQみたいにマイナストルクを抜く様にせず、常時クラッチを滑らす様な方式にしたのだろう??と思いましたが、走りに精通するスタッフと設計に精通するスタッフが議論を重ねて実現した答えだと推察すると、上記のちっぽけな仮説では 勝てる気が全く起こりません。
システム開発においても、この様な 現場の議論を重ねて素早く市場に投入できる 現場力の必要性を ヒシヒシと感じてきます。ビジネス事業領域のベテランと ITベテランの議論を 現場で戦わせて 素晴らしい製品を 素早く社会に投入する、こんな仕事も 面白いと、改めて感じさせられた記事でした。