【IVS2020】7/31 19:50~スタートアップにおけるダイバーシティのこれから
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日本のスタートアップ業界がホモソーシャルと揶揄される状況を注視し続けていたので、こちらを見ました。しかしながら、「この話題難しいけど、でも難しいで終わらせないから我々は一歩前に進んだ」のような、本当に「入り口論」的なところや、「性差による損得」や「女性は自己肯定感が低い」という裏のない神話的内容などが取り沙汰され、最後には経営幹部に登用される女性数などの「数値目標設定」のような本質的ではない話が、かなりの分量をしめていて、正直、残念でした。
が、IVSという日本のスタートアップエコシステムの同質性を体現した舞台なので、仕方ないとは思います。
そもそも、このセッション自体がIVSのプレスリリースが炎上したことからきっかけに設定された、ブルーウォッシュ感のある設定であることは否めません。また、モデレーターとなった方もセッションを企画した方も、どちらにも「女性という身体性を持つ人や女性性をアイデンティティに持つ人がどうメインストリームで生きれるかを真剣に話したがっている」感じは見られなかったので、IVS的には一つのパフォーマンスとして企画されたのかもしれません。
後半や随所で時々見られた貴重な櫻本さんや金井さんの言葉は、モデレーター陣には咀嚼できるレベルで届いてない印象で、理解されておらず、議論として全く深まらなかったが、この会話のあり方そのものが今の社会を具現化しているようであると感じました。
本当に話すべきことは「同質が集うというやすきに流れず多様性を取り込むことで強くなる経営の視座とは?」であり、「女性性の割合が多い中では絶対に発生しえない対立や問題の種類があること」や、「女性性を持つ人が付加する生産性向上という価値やその仕組みは一体なんなのか」であったのに、それは話されなかった。そのテーマを何度も櫻本さん、金井さんはテーブルに乗せようとしていたが、本質的ではない反応や浅い議論の方に話は流れ、時間切れとなってしまった。
だが、別の機会に、きちんと設計されたものにおいて、これは話すべき内容であるなと思った次第。スタートアップだからこそ、経営戦略とリスクヘッジとしてダイバーシティは根本に捉えるべきものと考えます。そして、その視点が日本には少なすぎます。