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米アップルが30日発表した4-6月(第3四半期)決算では、売上高がウォール街の予想を上回った。新型コロナウイルス感染対策で外出自粛を余儀なくされた消費者がつながりを保つため「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」「Mac(マック)」の新機種を購入した形だ。株価は通常取引終了後の時間外取引で一時6.3%上昇した。

アップルはまた、1対4の株式分割を発表した。同社株は過去1年で80%余り上昇した。

アップル、1対4の株式分割発表-株価400ドルに迫る大幅上昇で

同社は次の新型アイフォーンを通常より「数週間遅く」投入する計画も明らかにした。

米アップル、次のiPhoneは通常より「数週間遅く」投入へ

発表資料によると、4-6月期売上高は597億ドル(約6兆2500億円)と、同四半期としては過去最高。前年同期比では11%増加し、ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均の523億ドルを大幅に上回った。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)対策としての外出自粛で多くの消費者が友人や家族、同僚などとの連絡でインターネットを利用する中、アップル製品の需要が急増した。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)は発表文で、「不確かな時代にこのような業績を達成したのは、当社製品が顧客の生活に果たしている重要な役割の証拠だ」と指摘した。ロックダウン(都市封鎖)ルールや遠隔学習の増加でアイパッドやマックの販売は押し上げられた可能性が高い一方、アップルストアの休業がアイフォーン販売の重しとなっていると、クックCEOはブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。

4月に発売された廉価版の新型アイフォーン「SE」は、不景気で財布のひもが固くなる時期にはちょうど良いタイミングでの投入となった。また、「アイパッド・プロ」や「マックブック・プロ」などに小規模なアップデートも行われた。

アップルは新型コロナ感染の影響が続いていることを理由に業績見通しを提示しなかった。

製品別売上高は、アイフォーンが264億ドルと、アナリスト予想平均の213億ドルを上回った。アイパッドは66億ドルで、前年同期の50億ドルから大幅増加。マックは71億ドルで、前年同期の58億ドルから大きく伸びた。

アップル 、米国オフィス再開時期を21年早期に先送り-クックCEO

「アップストア」や「アップルミュージック」「iCloud(アイクラウド)」を含むサービス事業の売上高は132億ドルで、前年同期の115億ドルから増加。ウォール街の予想とほぼ同水準だった。

4-6月期の1株利益は前年同期比18%増の2.58ドル。

ウエアラブル端末やホーム、その他製品を含む部門の売上高は65億ドルで、アナリスト予想平均の61億ドルを上回った。

原題:Apple Smashes Revenue, IPhone Estimates on Pandemic Demand (2) (抜粋)

(経営陣のコメントなどを追加して更新します)

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