[30日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>が30日発表した第3・四半期(4─6月)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で在宅での勤務や学習が増え、同社製品やサービスへの需要が拡大した結果、すべての製品群と地域で前年同期比の売上高が伸びた。

株価は引け後の取引で一時、6%上昇した。

売上高は596億9000万ドル、1株当たり利益は2.58ドル。リフィニティブのアナリスト予想平均は売上高が522億5000万ドル、1株たり利益は2.04ドルだった。

iPhoneの売上高は264億2000万ドル。リフィニティブのIBESデータによるアナリスト予想の223億7000万ドルを40億ドル上回った。

マエストリ最高財務責任者(CFO)は投資家との電話会議で、iPhoneは7─9月も好調が見込まれるが、新モデルの発売は遅れるとの見通しを示した。

「昨年は9月下旬に新型iPhoneの販売を開始したが、今年は数週間遅れるとみている」と語った。

4─6月は大中華圏の売上高も増加。6月の連休に強気の価格設定を行ったことや、4月に発売した安価なiPhone SEの人気を背景に、売上高は93億3000万ドルと、前年同期の91億6000万ドルから2%増加した。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのダニエル・アイブス氏は「中国は引き続き、アップルの成功を左右する重要な要素だ。今後1年のiPhoneのアップグレードのうち約20%が、この地域からのものになるだろう」と語った。

アップルはまた、1対4の株式分割を発表した。

クック最高経営責任者(CEO)はロイターとのインタビューで、販売状況は4月は一時的に不振となったが、同月導入した399ドルのiPhone SEが好調で、5月と6月は回復し始めたと指摘。

「米国内外の景気刺激策が助けとなった」とした。

iCloudやアップル・ミュージックなどを含むサービス部門の売上高は、14.8%増の131億6000万ドルだった。アナリスト予想は131億8000万ドル。クックCEOはロイターに対して、有料契約者数は5億5000万人で、1─3月の5億1500万人から増加したと述べた。

アップル・ウォッチなどウエアラブル部門の売上高は、16.7%増の64億5000万ドルで、予想の60億ドルを上回った。

アップルは7─9月の予想は示さなかった。

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