(ブルームバーグ): フランスの自動車メーカー、ルノーの1-6月(上期)決算は過去最大の赤字となった。市況の急激な落ち込みに加え、アライアンスを組む日産自動車の低迷が響いた。

ルノーが30日発表した1-6月期の純損益は72億9000万ユーロ(約9000億円)の赤字。このうち日産の赤字が48億ユーロを占め、同社の減損やリストラ費用で42億9000万ユーロを計上した。ルノーはコスト削減を進めるとともに、日産との関係修復に取り組む。

ルノーは今年のコスト節減目標に向け順調だとする以外は、財務面での見通しは示さなかった。

今月就任したルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は発表資料で、「前例のない状況だが、これが最終ではない」とし、「グループの回復力に全幅の信頼を置いている」とコメントした。

1-6月期のグループ営業損失は20億ユーロ。前年同期は15億2000万ユーロの黒字だった。

ブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じたクロチルド・デルボス副CEOは、日産とのアライアンス存続に「疑いはない」と言明。「困難な時こそ、コストやテクノロジーを共有し、アライアンスを強化する必要性が強まると考えている」と語った。

原題:Renault Swings to Record $8 Billion Loss Amid Nissan Turmoil(抜粋)

(日産とのアライアンスに関する副CEOの発言などを加えて更新します)

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