[東京 30日 ロイター] - 東京大学は30日、量子コンピューターについて産学官の協力を促進する「量子イノベーションイニシアティブ協議会(QII)」を設立すると発表した。世界に先駆けて日本が量子コンピューターの社会実装を実現することを目的とし、東芝<6502.T>やトヨタ自動車<7203.T>などの10団体が参加する。相互の情報交換を通じ、日本全体の取り組みのレベルアップと実現の加速化を図る。

協議会の会長となるみずほフィナンシャルグループ<8411.T>の佐藤康博会長はオンライン会見で、量子技術について「金融だけでなく、化学、電機、自動車などあらゆる分野で他社との差別化につながるのは間違いない」と述べた。東大の五神真総長は「社会実装を世界に先駆けて先導するためには産学官の連携が必要」とした。

当初に参加を予定するのは、東芝、トヨタのほか、慶應義塾大学、JSR<4185.T>、DIC<4631.T>、日本アイ・ビー・エム、日立製作所<6501.T>、みずほFG、三菱ケミカルホールディングス<4188.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>。

*内容を追加しました。

(平田紀之 編集:田中志保)