[上海 29日 ロイター] - 中国当局と主要銀行は、国内投資家による活発な貴金属取引の抑制に動いている。今年は一部の臆測により石油取引市場が混乱したが、同様の状況を防ぐ狙いがある。

新型コロナウイルス感染の再拡大の影響で安全資産である金<XAU=>は買い進まれ、価格は今週に入り過去最高値を付けた。米中関係の溝が深まっていることも取引に拍車をかけている。

中国工商銀行(ICBC)<601398.SS><1398.HK>は29日、顧客に対し、白金、パラジウム、貴金属連動商品の新規取引口座の開設を31日から禁止すると発表した。同銀の顧客サービス部門は「激しい価格変動」を受けたもので、「リスクコントロール」のためとしている。

中国農業銀行<601288.SS> <1288.HK>は最近、金関連の新規事業を中断。中国銀行601988.SS> <3988.HK>は白金とパラジウム取引用の新規口座開設を取りやめている。