[29日 ロイター] - 米通信用半導体大手クアルコム<QCOM.O>は29日、第4・四半期(7─9月)の調整後売上高について、55億─63億ドルになるとの見通しを示した。次世代通信規格「5G」対応端末向け半導体の販売や、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]との訴訟が和解に達したことが寄与し、市場予想をおおむね上回った。

同社株は引け後の時間外取引で最大13%急伸した。

リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想は57億8000万ドルだった。

一方、第4・四半期の半導体販売見通しは市場予想をやや下回った。アナリストがアップルのiPhone新機種とみる「フラッグシップ端末の発売」の遅れが要因。

クアルコムはライセンスを巡るファーウェイとの訴訟で和解。ファーウェイから第4・四半期に18億ドルの支払いを受ける。

ファーウェイは米国の規制により、クアルコムの半導体を購入することは依然として禁じられているが、ワイヤレス技術のライセンス料の支払いを再開したという。

第4・四半期の半導体出荷個数は予想中央値で1億5500万個を見込む。ファクトセットがまとめた市場予想は1億5900万個。

クアルコムの最高財務責任者(CFO)は、ロイターのインタビューで、フラッグシップ端末の発売の遅れで半導体の出荷の一部は第1・四半期に後ずれすると述べた。端末のメーカー名には言及しなかったが、アナリストの間ではアップルとみられている。