[28日 ロイター] - 米ツイッター<TWTR.N>は28日、トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏のアカウントへのアクセスを12時間制限したと明らかにした。ジュニア氏の投稿が、新型コロナウイルス関連の誤情報防止に関する同社のポリシーに違反する内容だったと説明した。

ジュニア氏は前日、医師が抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」について説明する動画を投稿。ツイッターはこの動画が新型コロナの誤情報を巡る規則に違反しているとして削除した。

ジュニア氏の広報担当は、「医療専門家の見解を共有する上で、たまたまヒドロキシクロロキン反対派に意義を唱えた者をツイッターが黙らせるのは常軌を逸している」と述べた。

ツイッターの広報担当はロイターに対し、「われわれはアカウントを一時的に停止したわけではない」と語った。

問題の動画では、複数の医師が新型コロナ治療薬としてヒドロキシクロロキンの投与を推奨。感染防止のためにマスクを着用する必要性は低いとの見解を示している。

この動画は、他の人々によってフェイスブック<FB.O>とアルファベット<GOOGL.O>傘下のユーチューブにも投稿されたが、いずれも新型コロナ関連の誤情報防止に関する両サイトのポリシーに違反するとして削除された。

米食品医薬品局(FDA)は先月、ヒドロキシクロロキンについて、新型コロナの治療効果に疑問があるとして、緊急使用認可を取り消した。トランプ大統領は、ヒドロキシクロロキンの使用を推奨し、自身も服用していることを明らかにしている。

ジュニア氏は28日遅く、FOXニュース・チャンネルのインタビューで「彼らは私のアカウントを検閲している。他の人々のアカウントも検閲している」と発言。「左派に有利なことを投稿する人にこのようなことは絶対に起きない。保守派だけに打撃を与えている」と述べた。

トランプ大統領は27日、問題の動画のリンクを含む投稿をリツイートしたが、ツイッターはこの投稿も削除した。ホワイトハウスのコメントは取れていない。

トランプ大統領は、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長の対応を批判するコンテンツもリツイートしたが、同所長は28日、「いかなる状況下であれ、米国民を誤った方向に導いたことはない」と反論した。

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