[シカゴ 27日 ロイター] - 米航空大手ユナイテッド・エアラインズ<UAL.O>は地域航空会社エクスプレスジェット航空とコミュートエアに対し、どちらか一方との業務提携を終了する方針を伝えた。パイロットの労働組合に宛てた書簡をロイターが入手した。

ユナイテッドはエクスプレスジェットとコミュートエアの少数株主で、両社は地方の小規模空港とユナイテッドのハブ空港を結ぶ路線を運航している。使用機材はエンブラエル<EMBR3.SA>のE145型機(50席)。

労組のトップは先週、エクスプレスジェットのパイロットに書簡を送った。それによると同社の幹部と電話会議を行ったとし、ユナイテッドがE145型機を運航する航空会社は今後1社しか必要ないと伝えてきたと経営陣が明らかにしたという。

エクスプレスジェットとコミュートエアはどちらもユナイテッドが唯一の提携先のため、契約が終了すれば重要な収入源を失うことになる。

ユナイテッドは今年初めまで地域航空会社と提携し国内路線を拡大してきたが、新型コロナウイルス感染症の流行により計画の修正を余儀なくされている。

ユナイテッドは電子メールで、新型コロナ危機を受けて「より小さな航空会社」を目指すとし、運航スケジュールやコストを全面的に見直し、「地域の提携先との関係にも影響が及ぶだろう」と指摘した。

一方アメリカン航空<AAL.O>の完全子会社であるエンボイ航空とPSA航空の広報担当者は27日、それぞれ約2000人と1000人の一時帰休を実施する可能性があると明らかにした。